一面に広がる緑の芝生。憧れますよねぇ~。
「長年の夢が叶う時が、キターッ!」と興奮したあの頃から早15年。
さんざん周りから「やめたほうがいい」と止められても、その声を跳ねのけて芝張り作業から自分たちで頑張りました。
その苦労があるからこそ、頑張ってこれたのかもしれません…。(遠い目)
品種選び
最初は芝生の品種選びから悩みました。
日本芝 vs. 西洋芝
日本で生まれ育つ日本芝に対し、ヨーロッパ原産の西洋芝があります。
専門的なことはわかりませんが、自分が理解できるわかりやすい違いといえば、日本芝は冬に休眠するので枯れたような色になり、西洋芝は寒さに強いので四季を通して緑色を保つということでした。
青々とした芝生に憧れていた身なら、一年中緑の西洋芝に決めたいところですが、そうなると「一年中手入れが必要になるの?」という疑問が沸いてきます。
案の定というか、西洋芝は成長スピードが速いのでこまめな手入れが必要だとわかりました。
ただし、種まきから始める西洋芝は素人が作業するには導入が楽ですし、値段も安いというのは魅力です。
カネコ種苗 西洋芝 Jガーデングラス 1L入
カネコ種苗の西洋芝の種1Lです。1袋で約20平米(約6坪)分の種まきが出来ます。さらに密度の高い芝生を作るには1袋を約10平米(約3坪)に高密度に種まきすると良いでしょう。
日本芝にも種類がある!
初めての芝生です。失敗の確立を下げるには日本の気候に合った日本芝一択だろう!という結論に至った我が家は、次の難題にブチ当たります。
なんと、日本芝の中にもいくつかの品種がありました。
ホームセンターで扱われる芝生は高麗芝がほとんどです。なので、そのまま近所で買っていれば、悩むことなく目の前の束を取り、それがたまたま高麗芝だった…はずです。
姫高麗芝は、高麗芝よりも葉が細くて密集度が高い品種です。
当時、近所のホームセンターで姫高麗芝を見ることはなく、これに決めるならネット購入しかなかったと思います。最近では、わざわざ「姫高麗芝 入荷!!」とポップに書いて並んでるのを目にしますが、高麗芝よりも少し高めに値段設定されています。
野生種に近い「野芝」は病気に強く、成長がゆっくりだということで人気があります。高麗芝に比べて葉の幅が広いのが特徴です。
日本の緑地で見る芝生は大抵この野芝ですね。強靭で耐久性が高いということで、ゴルフ場や野球場などでも使われます。
ただ、名前が野暮ったい。
ミーハー的発想の私は、この時点で「憧れ」と「野芝」のマッチングに納得いかず、選択肢から外してしまいました。
いえね、単にネーミングの問題だけじゃなく、もうひとつ気になることがありました。
公園などで芝生の上に座ると、予想に反して『ゴワゴワだなぁ~』って感じませんか?
あれが野芝の感触だとすると『裸足で歩きたくなるようなフワフワな芝生の庭』とは違うものができあがってしまうわけです。
こうして野芝は早い段階で候補からドロップアウト。
さて、何も考えず威勢よくホームセンターに出かけても、芝生を前にすると、実際には何も決まってないことに気づきます。
一番の問題は「何束必要なの?」です。
一度家に帰り、あらためて庭の寸法を測ることになりました。頭の中でボンヤリと浮かんでいた庭の予想完成図を思い浮かべながら、必要箇所の面積を計算します。
そうして算出された我が家の芝張り面積は、20㎡強 でした。
この数字がわかると、次は必要な芝生の束数が算出できるはずです。その目安を求めてネットを彷徨っていた時に、初めて芝生のネット販売があることに気づきます。
すると、今まで見聞きしたことのない絶大なインパクトを誇る「キリシマターフ」という名前が飛び込んできます。
落ち着いて考えれば『霧島産の芝』がそのままカタカナになっただけなんですが。
それでも初見のインパクトは強かった。
今調べると、ダントツの人気品種は『TM9』という「え? それ、ホントに芝生?」と思うような名前の芝生ですが、15年前は『キリシマターフ』が猛プッシュされていました。
お店情報によると、キリシマターフは「芝刈りの回数が少なくて済む」ということでした。
『野芝のようにダメージに強く、高麗芝のように見た目が美しい。それが、キリシマターフ。』
なにその「弾よりも速く、機関車よりも強い」みたいなキャッチコピー!(by スーパーマン)
こんな売り文句に思わずクラクラ~っとなってしまい、近所のホームセンターで買う選択肢が消えてしまいました。
今思えば『新築ハイ』とでも言いましょうか…。イケイケどんどん。
航空費かけてでも、このキリシマターフが欲しい!と思ってしまいました。
芝生を買う
ゴールデンウィークに作業を決行すべく、気持ちははやるばかり…。
ネット購入!!
ネット販売の芝生は、1束が1㎡分にまとめられていました。
これは実にわかりやすいですね。20㎡の面積なら、20束が必要だということです。
多分ホームセンターでも同じように束ねられてるんだと思いますが、あれ、むき出しじゃないですか。しかも意外と重いです。
20束も購入すると、自家用車で運ぶのは大変です。
産地直送。待てば庭に届く。青々と元気。
「よし! ネットでキリシマターフを買おう!」
一気に気持ちは固まりました。あとはポチるだけ…
ところが、なんということでしょう。キリシマターフが売り切れてるではありませんか。
次の入荷もわからない状態でした。
どうする?
家族会議の結果、キリシマターフよりも安くすむなら姫高麗でいいよ…
今度は一気に投げやりモード突入。このことが、後々芝刈りをするたびに思い出されます。
そして、、、
届きました。姫高麗芝。
写真よりも実物はもっと緑が濃かったです。その日は少し曇り空だったので、ファインダー越しに色が薄くなってしまったようです。
[作業日=到着予定日]に設定してたので、その日は朝からワクワク、ソワソワ。
届いた芝生の箱を開けてみると「玉手箱を開けた瞬間はこうなんじゃ?」と感じるような、シュワ~っとした冷気が上がってきました。
そう、この子たちはクール宅急便に乗せられて、大切に運ばれてきたのです。
この時の価格と現時点での価格を比較してみたところ、姫高麗芝の価格はほとんど変わってないみたいです。キリシマターフはお値段UPしてました。
今も昔も変わらないのは、芝生本体よりも、送料のほうが高い!ということでした。
気になるのはTM9ですね。
調べてみると、このTM9という品種はあのトヨタ自動車が開発した芝生なんです。2005年1月から販売を開始した本当に新しい品種なんですね。
15年前、ショップで取り扱ってたかなぁ?
あったとしても、まだ価格的には手が届かなかったのかもしれません。今はキリシマターフと変わらない値段で提供されてるようですが、人気はすっかりTM9に奪われてるようです。
さぁ、いよいよ芝張り作業の開始です。続きは次の記事でどうぞ。