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【ヒメシャラ】一難去ってまた一難、チャドクガの次に現れた強敵

我が家で育つ木の中で、一番虫に好かれるのがヒメシャラです。最大の敵はチャドクガですが、それとは別に葉っぱを食い尽くす勢いで現れる強敵がいます。それが現れるのが、夏なんですが、その犯人に辿り着くまでが大変でした。

ヒメシャラ

我が家のシンボルツリーはヒメシャラです。

初夏には白い花が咲きます。豪勢に咲き乱れる感じではなく、小ぶりで存在感が薄いので、ご近所では花が咲く木だと気づいてない人も多いんじゃないかと思います。

我が家では唯一の落葉樹で、夏は葉が生い茂り、秋になると落葉して次の春を待つ…という四季の移り変わりを感じることが出来ます。

家を建て替える時までは「シンボルツリー」なんてことを考えることすらありませんでしたが、考えてみれば日本の家屋には松の木がつきもので、ひと昔前なら門の上に松の枝が伸びる光景が当たり前のように広がっていましたよね。

まさにあれがシンボルツリーだったわけで、単に「ザ・日本の木」が、いつしか洋風の外観に合う「そよ風にサラサラと葉が揺れる」ような、爽やかなイメージの樹へと人気が移って行っただけなんですよね。

私が子供の頃に暮らしていた家にはマキの樹が植えられていて、シュパッと伸ばされた腕の下をくぐって玄関に辿り着く…というほどの距離はないけど、まぁ、とにかくマキ越しに見える我が家が目に焼き付いてます。

ただ、昔ながらに親しまれていた木というのにはそれなりに理由があったのか、特に害虫で困った記憶はありませんが、ヒメシャラは、少しでも油断すると結構な確率で虫が寄ってきます。

最初に悩まされたのがチャドクガでした。詳細はこちらの記事で取り上げていますが、チャドクガの対策がうまく行き始めていた頃、新たに現れた強敵がコガネムシでした。

コガネムシの被害発覚まで

チャドクガ対策が上手く行くようになって呑気にしてたころ、再びヒメシャラの葉が食害されていく事態が起こりました。その犯人がコガネムシだと書いちゃってるので今更ですが、これを見つけるまでが長かったので、その一部始終をご紹介します。

今までとは違うフン

ある時、ヒメシャラの下に害虫の糞らしきものがポツポツと落ちていることがありました。

我が家の場合、駐車場の一角にシンボルツリーの植栽スペースがあるので、ヒメシャラの真下の直径1メートルから外はコンクリートになっています。そのおかげで、異変にはすぐ気づくことが出来ます。

最初に「ん?」と思ったときはチャドクガを疑い、散々目を凝らして観察しましたが、それらしき姿は全く見えませんでした。

確かに、糞は落ちてるものの、それまでの経験からもチャドクガの時とは落ち方が違う気がするし、一粒が大きいような気がするんです。

チャドクガの場合は、ある時「ん?」と思うと、次に気づいた時は一面が糞だらけになる感じでしたが、今度はわりと広い範囲にポツ、ポツ、と転がってる感じでした。

これはきっと朝顔につくエビガラスズメのような大物が潜んでるに違いないと思い、ターゲットを変えて探してみましたが、どうしても犯人が見つかりません。

それでも葉っぱはみるみる食害され、無残な状態になっていきます。

ある時、夕方だったかな? ちょうど目の高さくらいのところにコガネムシがぶら下がっていたことがあったんです。その時に初めて「あ、コガネムシだ」と思ったんです。

だけど、チョイッと指先でつついた程度でプィ~ンッと飛んで行ってしまったので、その時はあまり深く考えなかったんですよね。

たまたまヒメシャラに止まってただけ…みたいな感覚で。

結局、その年のヒメシャラは本当に可哀想な状態になってしまいました。

1年越しの真実

そして翌年。また同じような状況になりました。

なんだろう、なんでだろう…

今年も原因がわからないで終わるんだろうか…なんて思いながら過ごしていたある夏の朝。愛犬との散歩を終えて駐車場でひと休みしている時でした。

プィ~ンッ・・・

と、何かがヒメシャラから飛び出してきました。

目で追いかけた先に降り立ったのは、緑に輝くコガネムシでした。

あれ?と思って見上げると、他にもノソノソと動くコガネムシの姿がありました。

その時はじめて「まさか!」という気持ちになって、あらためてヒメシャラに目を凝らしてみると、なんということでしょう、、、想像を絶する光景でした。

あっちにも、こっちにも、え、、、あそこにも!!!!

1匹や2匹なんてもんじゃありません。

10匹、、、いや、それを遥かに超える数でした。

「ぎぇぇぇぇぇ~~~!!!!」

もう、声にならない声が出ました。

「コ・・・コガネムシの大群がぁ~~~!!!!」

もう、ビックリ。

ヒメシャラ全体ともいえる枝という枝にコガネムシがいて、テッペンで数匹がトップを争っているような光景は、驚きを通り越して「恐怖」でした。

なんかもう、今までの謎が解けたって感じでした。

あれだけ目を凝らしても犯人を見つけられなかったのに、この時・・・いや、この『時間』であれば、嫌でも目に飛び込んでくるほどの数が群がってるなんて…。

「カブトムシ方式」とでも言いましょうか、早朝に活動するタイプによる食害だったんですね。

応急処置

それにしても、なんでうちの木なんだろう…。どこから来るんだろう。なんでこんなに大量に?

新しい疑問も湧いてくるわけです。

でも、まずはなんとかせねば…。

とはいえ殺虫剤を撒くには木の高さがあり過ぎて届きそうにないし、撒いたとしても返り討ちに遭うのは必至です。

直接捕まえるにしても数は多いし、届く範囲もたかが知れている。

謎が解けた!

かといってそのまま放っておくわけにも行かず、思わず、株立ちの中で一番太い幹をガッと蹴ってみました。

すると、一斉に飛び出したコガネムシが、あるものは遠くに飛び去り、あるものは地面に落ちて逃げ惑い…

そして、、、

多くのコガネムシが、ヒメシャラの下を必死に掘り進んで消えて行ったんです。

「土の中に逃げるの?」

知ってましたか? コガネムシの成虫も土の中で暮らしてるって?

私はてっきり成虫になったら外の世界に飛び立って茂みの中ででも暮らしてるんだと思ってました。

というか、正直その時までコガネムシの生態なんて考えたこともありませんでした。

ガーデニングに少しでも手を染めれば、それなりに土の中でご対面する機会の多いコガネムシの幼虫が、まさか一生を同じ場所で過ごすなんて考えもしませんでした。

少なくとも我が家のヒメシャラを餌場にしているコガネムシは、寝食共に同じ場所で過ごしているとしか思えません。

昼間に探しても見つからない

その時期は、暑さを避けるために日の出前に散歩に出てました。

白み始めた頃に家に戻り、しばらくは庭でクールダウンするのが日課になっていましたが、まさか、そのおかげでヒメシャラの謎が解けるとは思ってもいませんでした。

考えてみれば、ヒメシャラを食害する犯人捜しはいつも昼間でした。

コガネムシは早朝に食事を済ませたら、日中は土の中で過ごしてるんですかね? それで、夕方になって涼しくなった頃に再び活動が活発になる…。

これが正しければ、昼間に探しても見つからないわけです。

そして、チャドクガに比べて自在に動き回れる彼らの場合、糞の落ちる範囲が広いのも納得です。

コガネムシの被害対策

幼虫時代と成虫時代では対応を分けたほうがいいようです。

幼虫は木の根を食べ、成虫は葉を食べます。

葉を食害されない限り、土の中にどれだけ卵や幼虫が潜んでるかなんて分かりませんから、居るものだと思って対策しておくのが一番のようです。

コガネムシの一生

薬剤は適切な時期に使わないと効果が出ません。なので、コガネムシのライフサイクルを知る必要があります。

調べてみると、幼虫は一年中発生し、成虫の発生は4月から10月で、成虫の活動が活発なのは6月~9月頃だそうです。

成虫は30日程度の寿命で、その間に「交尾→産卵」します。その卵は1週間ほどで孵化し、幼虫は植物の根を食べて過ごすと、11月頃から次の春までは土の中で越冬します。4月になって蛹になると、大体5月頃から羽化するものが出始めるということで、これを分かりやすく図にしてみました。

大体こんな感じ!

幼虫対策

どの虫にしても、薬剤は幼齢期の頃ほど効き目があります。なので、まずは10、11月の、コガネムシが幼虫期(上図の黄色の範囲)で使用するのが必須だと思われます。

そして、それをすり抜けて越冬した幼虫が、春に活動を始めて蛹になる前が次の狙い目になるので、3月の初め頃に使うのが良さそうです。(緑色の時期に入る前

我が家に常備している害虫対策の薬剤で、土の中に効くタイプはオルトランDX粒状。もともとコガネムシにも効くことは経験済みだったので、こちらを使いました。

結果的に、オルトランを撒いた後でコガネムシ被害は収まっています。

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ということはですよ。

チャドクガ対策としてオルトランを撒くのは4月と8月。コガネムシ対策で撒くのが10月、11月、3月。

3,4,8,10,11月はオルトラン! そうなりますね。

成虫対策

できれば幼虫の時の対策が効いて、夏場に大量発生させないことが一番大事なんだと思います。

それでも、時期のズレや、どこぞから飛んでくることもあるわけで、そうした時のために用意しておくとなれば、できるだけ遠くまで届くジェットタイプが良いですね。

さてさて、、、

我が家にあった植物用殺虫剤では、どんなに頑張っても樹高3~4mのヒメシャラのテッペンまでは届かせることができませんでした。

そこで、ハタとひらめいて使ってみたものがあります。

その商品は、恐らく多くのご家庭にあるだろう殺虫剤です。

何が良いって、長いノズルが付属してること!

隙間に逃げたアイツを逃さないための長いノズルです。

細く長いノズルなので、変に広がらない上に「ジェット」なので、届くんですよ、これが、てっぺんに…。

最初は単にジェット噴射の勢いで落ちただけか?と思いましたが、さすがの即効性で、ちゃんとかかっていれば、すぐに結果が出ます。

植物専用の殺虫剤じゃないので、おんまり大きな声じゃ言えないですけどね。

  • あくまで自己責任で。
  • 絶対に人や愛犬にかからないような事前の確認をして。
  • ヒメシャラに少しでも負担を掛けないよう、1匹1匹を狙うというよりも、全体を覆うイメージでテッペンを狙う。

その結果、文句なしに効果あり!でした。

テッペンすら余裕に届くし、部分的に狙うこともできました。

2~3cmとはいえ、それなりの大きさがある生き物が大量に転がる様子は申し訳なさ満載で、ホウキでかき集める時は憂鬱でしたけどね。こればかりは・・・

ここまで読むと、すでにお気づきとは思いますが、、、

私が試したのはコレ

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