『バンテージ・ポイント』基本情報
2008年 アメリカ
スキ度:
ストーリー
凶弾に倒れたアメリカ大統領!その犯人を知るのは8人の目撃者!
スペインのマヨール広場で演説をしていたアシュトン米大統領が、何者かに狙撃される。現場が混乱するなかでシークレットサービスのバーンズは、テレビ局が捉えた映像、警備にあたっていた地元刑事の証言、見物人のビデオカメラなどから犯人の特定に挑むが。
U-NEXT
キャスト
役名 | 俳優 | 備考 |
---|---|---|
トーマス・バーンズ | デニス・クエイド | 優秀なシークレットサービス。過去の事件でトラウマを抱えている。 |
ケント・テイラー | マシュー・フォックス | トーマスの同僚(シークレットサービス)。 |
ハワード | フォレスト・ウィテカー | たまたまアメリカから1人旅でスペインを訪れていた観光客。旅行の様子をビデオに収めていた。 |
スワレス | サイード・タグマウイ | 大統領を狙う犯人グループのひとり。 |
エンリケ | エドゥアルド・ノリエガ | 地元の警察官 |
ベロニカ | アイェレット・ゾラー | エンリケの恋人 |
ハビエル | エドガー・ラミレス | ベロニカの浮気相手 |
レックス | シガニー・ウィーバー | テレビ局のクルー |
アシュトン大統領 | ウィリアム・ハート | アメリカ大統領 |
感想(ネタバレあり)
バンテージ・ポイント=Vantage Point
スペインのマヨール広場に世界150か国以上の指導者が集まって、”対テロ対策”への調印が行われることになっていました。広場には、調印式を見ようと一般市民が集まり、スペインの警備組織やアメリカのシークレットサービスによって厳戒態勢がとられています。
調印式の様子をテレビ局のカメラが追っていて、アメリカ大統領の到着や群衆の熱狂ぶりをライブ中継していました。
大統領が演壇に上がり、それまでスピーチしていた市長と交代した瞬間、大統領が狙撃されて倒れます。
一瞬にして広場はパニックに陥り、逃げ惑う人々や犯人を取り押さえる警備員たちで混乱する中、テレビカメラは回り続けていました…
と、
ここまで書くと、一瞬で犯人は取り押さえられて事件解決!みたいになりますが、そんなに単純なワケがないですね。混乱が混乱を呼んで、またまた一瞬で犯人は逃亡してしまいます。
ただ、この犯人が怪しいのはもちろんなんですが、ほかに登場する人たちもそれ以上に怪しくて、自分は何かを見落としたのか?と錯覚したくらいです。
前情報もなく観始めたので、無実の男の逃亡劇なのかな?と思うとそこまで単純でもないというものでした。
全てが解決したあとでもう一度最初の場面に戻ってみると、「あぁ~~~」ということが多かったので、伏線回収するつもりで観たほうがいいかもしれません。
とにかく、初見ではパニックになる群衆のごとく「どういうこと?」という状態が続きました。
さて、この出来事をテレビの中継車から見ている人もいれば、シークレットサービスの一員として大統領のそばで警護していた人もいます。たまたま観光旅行で訪れてビデオカメラを回していただけの男性もいて、それぞれの見る場所や立場が異なれば、ひとつの事件も違った形で見えてくるものです。
こうした8人の視点から事件の真相が見えてくる、という斬新なスタイルをとっています。
とはいえ、視点が変わるたびにテープが巻き戻される演出が加わって、これに慣れるまでに混乱しました。
こうした手法に慣れてないので、気合い入れて観ないと「何を見せられてるんだ?」という反発心が生まれてしまうというか、ちょっと疲れました。
確かに「あの事件の同時刻に、別の場所ではこういうことが起きてたのね…」というのを見せるのは、事件の背景が見えて面白いといえば面白いんです。視点の切り替えと同時に事件の真相も二転三転するので、最後まで目が離せないストーリーになってます。
ただ、2時間程度に8人分の視点を入れるとなると厳しいかな、という気がします。あらためて振り返り再生してみたら、むしろ新しい発見もあって楽しく観れました。
それにしてもシークレットサービス(SS)弱すぎ。しかも、一番事件解決に貢献したのが観光客のハワードだったというのも、これでいいのかSS。
そして大物女優シガニー・ウィーバーの使い方が二度見するくらいに短い。「これだけ?シガニーだよね?」「え?これだけのために出たの?」という驚き。逆に面白いけど。